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ロシアの偽情報キャンペーン、Metaのブロックをかいくぐる/AIのプライシングの基準は人件費?/Instagram、TikTokクリエイターに高額ボーナスを支給/Figmaとプロダクトデザインの利益追求のための劣化(Enshittification)など
ロシアの偽情報キャンペーン、Metaのブロックをかいくぐる
Metaのソーシャルメディアプラットフォームで、クレムリンと関連のあるロシアのPR会社が制裁を回避して大規模な影響工作を行っていたことが明らかになった。調査報告書によると、ソーシャルデザインエージェンシーと呼ばれるこの組織は、制裁対象であるにもかかわらず、15ヶ月間で8,000件以上の政治広告をフェイスブックに掲載し、推定33万8,000ドルを投じた。
同組織は「ドッペルゲンガー」と呼ばれる作戦を展開し、フランス、ドイツ、ポーランド、イタリアのユーザーを標的に、ウクライナ戦争やハマスによるイスラエル攻撃などの重要な出来事について、ロシアの見方を広めようとした。特に注目すべきは、事件発生から48時間以内に広告を展開する迅速な対応力で、世論形成を狙った。
一方、Metaは先週、SNSプラットフォーム上のコンテンツに関するルールを変更し、ファクトチェックによる投稿の削除や制限を廃止すると発表した。この動きは、有害なコンテンツやデマ拡散への対策を求めるEUのデジタルサービス法と対立する可能性が高い。こうした中、メタの監視体制の甘さを指摘する声が高まっており、オンライン上の民主主義を守るための規制強化が急務となっている。
(The New York Times)(Check First)
AIのプライシングに変化が起きている
OpenAIが個人向けに月額200ドルの「ChatGPT Pro」を開始した。これはChatGPT Plusの10倍の価格だ。CEOのサム・アルトマンは予想以上の利用で赤字を出していると明かした。セールスフォースの元共同CEOが立ち上げたAIスタートアップSierraは、成果ベースの課金モデルを採用。わずか6ヶ月で20億ドルの評価額を得たCognitionは、月額500ドルでAIコーディングエージェント「Devin」の一般提供を開始した。
最新の調査によると、54%のAI製品が従来のライセンス課金から脱却している。内訳は使用量ベースが25%、ハイブリッド型が22%、成果報酬型が7%となっている。注目すべき新しい潮流として、人件費との比較による価格設定がある。例えば営業支援AIの場合、人間の営業担当者の生産性を基準に、その20-35%程度の価格を設定する。これにより顧客は価値を理解しやすくなる。
また、機能の豊富さではなく、AIの習熟度による価格設定も広がっている。精度保証やスピード、人間による確認の有無など、スキルレベルに応じた料金体系だ。OpenAIの価格設定は業界の基準となっており、今後のAIビジネスの収益モデルに大きな影響を与えるだろう。
OpenAIの月200ドルChatGPT Proプランの気になる真相
OpenAIが先月発表した月額200ドルの新サービス「ChatGPT Pro」は、一見すると法外な価格設定に思えるが、その背景には大きな戦略的意図が隠されている。
これまでOpenAIは、1回の問い合わせに数セントのコストがかかるにも関わらず、数億人のユーザーに無料でサービスを提供してきた。2024年には50億ドルの損失を計上し、2026年までに年間140億ドルの損失が予想されるなど、巨額の赤字が続いている。
しかし近年、投資家からの収益化圧力が強まる中、AI企業は新たな収益モデルを模索している。その主軸となっているのが、人間の労働力の代替だ。実際、サンフランシスコではArtisan AIという企業が「人間を雇うのをやめよう」という広告を掲げ、月額600ドルで人工知能による労働力の提供を始めている。
OpenAIのChatGPT Proも、単なるチャットボットの強化版ではなく、人間の労働力を代替するAIサービスとして位置づけられている。200ドルという価格設定は、人間の雇用コストと比較すれば割安だという認識を広めるための第一歩と見られる。
こうした動きは、プログラミング、ライティング、会計、法務、医療など、幅広い分野の労働者に大きな影響を与える可能性がある。AI企業は、人間の仕事を代替することで巨額の投資を回収しようとしているのだ。
Instagram、TikTokクリエイターに高額ボーナスを支給
ドナルド・トランプがTikTokの禁止法の執行を延長したが、まだ事業継続は不透明な状況にある。そんな中、InstagramがTikTokのクリエイターに対し、破格の報酬を提示し始めた。その金額は月額1万ドルから5万ドル以上にも及ぶ。
InstagramのCEOアダム・モセリは、この機を逃さず積極的な施策を展開している。TikTok風の縦長動画フォーマットを導入し、Reels動画の最大長を90秒から3分に延長した。さらに、TikTokユーザーに人気の動画編集アプリCapCutに対抗する新アプリ「Edits」もリリースした。
一方で、中国発のSNSアプリ「RedNote」が台頭するなど、TikTok離れしたユーザーの受け皿は分散している。また、MetaがトランプCEOと近い立場を取っていることへの反発から、一部のクリエイターがInstagramへの移行を躊躇する動きも出始めている。ソーシャルメディア業界の勢力図は、予断を許さない状況が続いている。
Figmaとプロダクトデザインの利益追求のための劣化(Enshittification)
Figmaは2016年の登場以来、デザインの民主化を掲げ、開発者とデザイナーの協働を容易にしたことで急速に普及した。現在では製品デザイナーの75%が利用し、市場シェアは40%に達している。
しかし近年、同社は収益重視の姿勢を強め、無料で提供していた機能を有料化するなど、ユーザーにとって不利な変更を重ねている。さらに深刻なのは、Figmaの普及により「製品デザイン=Figmaが使えること」という誤った認識が広がっていることだ。多くの企業が開発者にFigmaでのデザインを任せるようになり、本来の製品デザインが持つ専門性が軽視されている。
製品デザインの分野は、デジタル製品に限らず、医療機器や自動車、サプライチェーンなど幅広い領域に及ぶ。これらの分野では今でも紙による設計図が重要な役割を果たし、数学的な知識や工学的な思考が不可欠だ。業界関係者からは、デジタルツールへの過度な依存を見直し、製品デザインの本来の価値を取り戻すべき。
米Amazonが商用ドローン配送サービスを一時停止
米Amazonがテキサス州とアリゾナ州での商用ドローン配送サービスを一時停止した。昨年12月にオレゴン州の試験施設で発生した2機の墜落事故を受けての措置だ。同社の最新型ドローン「MK30」は雨天時の飛行が可能とされていたが、軽い雨による不具合で墜落、1機は衝突時に発火した。
この事態を重く見たAmazonは1月17日、安全性確保のためのソフトウェア更新を実施すると発表。連邦航空局(FAA)の承認を得るまでサービスを停止する。また、昨年9月には別の事故も発生していた。オペレーターのミスで2機のドローンが空中衝突し、制御不能に陥って墜落している。
Amazonのドローン配送計画「Prime Air」は10年以上前から開発を進めているが、安全性の問題で苦戦を強いられている。2021年には5件の事故が発生し、1件は山火事を引き起こした。2022年にも4件の事故が報告され、うち3件は突然の電力喪失が原因だった。2023年11月には、バッテリー故障で飛行中のドローンが墜落する事故も起きている。
Amazonは2030年までに年間5億個の小包をドローンで配送する目標を掲げているが、度重なる事故で実現は不透明だ。一方で昨年にはイタリアで初の試験飛行を完了し、英国でも承認を求めるなど、海外展開も視野に入れている。
(AOL)(Yahoo!Tech)(TechCrunch)
Google.orgが非営利団体向けに生成AIアクセラレータープログラム第2期の募集を開始
このプログラムは、非営利団体が生成AI技術を活用して社会問題を解決することを支援する取り組みだ。2024年に実施された第1期では、21の組織が選ばれ、若者の失業問題や環境の持続可能性、人道支援など、様々な分野でAIを活用したソリューションの開発に取り組んだ。
具体的な成果として、TabiyaはGoogle Cloud のVertex AIを使用して、低中所得国の若者の就職支援を行うAIエージェント「Compass」を開発した。また、MaterialomはGeminiを活用して、石油由来のプラスチックに代わる持続可能な代替材料の研究開発を10倍速く進めることに成功した。さらに、国際救援委員会は25言語以上で人道危機に直面する人々に重要な情報を提供するSignpostAIを構築した。
Googleの調査によると、非営利団体の80%が生成AIは自分たちの活動に役立つと考えているものの、約半数が認知不足や訓練不足、ツールや資金の不足により、実際には活用できていないという現状がある。この新たなプログラムは、そうした課題を解決し、より多くの組織がAI技術を社会貢献に活用できるようにすることを目指している。


