OpenAIが秘密のメタプロンプトを公開
メタプロンプト(プロンプトのオプティマイザー)とシステムプロンプト(モデルのコンディショナー)はバックグラウンドで動作し、対話を通じてAIがどのように動作すべきか詳細な指示を出す。Anthropicが公開したシステムプロンプトと比べるとOpenAIのo1は全く違うアプローチを取っていると指摘。OpenAIはChatGPTを強力な計算ツールとして概念化したのに対し、AnthropicはClaudeをよりフレンドリーな人間のようなアシスタントとして想定しているとのこと。OpenAIのアプローチは高度に構造化され、理路整然としている。Anthropicはより物語的なアプローチをとる。AhtoripicがXMLタグを使用しているのに対し、OpenAIは異なるセクションを分けるために構造化されたマークダウンフォーマットを選択している。(リンク)
Anthropicが安価なバッチAPIを発表
AnthropicとOpenAIの収益モデルの違いについて紹介する記事を10月8日号で共有しましたが、それに関連する話。バッチプロセスをAIに組み込むことでリアルタイムだけではなくライトタイムも組み合わせることができる。動きが速いAIの世界ではすでに旧聞に属する話だと思いますが、念のために。(リンク)
パランティアを振り返って
ナビール・S・クレシがパランティアで働いていたことを振り返る記事。パランティアはピーター・ティールが設立したデータビジネスの会社。外側からのイメージはスパイ技術やNSAの監視などだが、内側は少し違うとのこと。エンジニア組織は顧客と仕事をするエンジニア「FDEs」と呼ばれる顧客接点の多いエンジニア。もうひとつはコア製品チーム(製品開発 - PD)で顧客接点のほとんどないエンジニア。ナビールはFDEsとして働いていたとのこと。医療や航空などではFDEsは複雑なビジネスプロセスを理解する必要がある。パランティアの仕事には三つのカテゴリーがある。ひとつは一般的なカテゴリー1の仕事。カテゴリー2はGiveDirectlyやOpenPhilanthropyのようなチャリティー的な仕事。移民法に関する仕事や諜報活動の仕事はカテゴリー3に属する。パランティアの姿勢は「明らかに悪質な組織でない限り、ほとんどのカテゴリー3の組織と協力し、時間をかけて民主的なプロセスで良い方向に向かうことを信頼する」だったとのこと。(リンク)
GoogleやAmazonがAIのデータセンターの電力供給のために原子力発電に注目
このニュースはいろんなAI関連の記事でも言及されているので知っていたほうがいいかも。Googleはカイロス・パワーと契約を締結。(リンク)Amazonはドミニオン・エナジーとXエナジーと契約を締結。(リンク)
HockeyStackのB2Bマーケティングに関するレポートをめぐるLinkedInでの議論が浮き彫りにする二極化
HockeyStackによるB2Bにおけるタッチポイントの分析レポートがLinkedInで議論になっていることについての解説。レポートによると2024年に1つの契約を完了するために必要なタッチポイントが19.8%増加。MQL(Marketing Qualified Leads)を生成するために必要なタッチポイントの平均数は31%増加。成約には2,879インプレッションと266タッチポイントが必要となる。 必要なインプレッションは前年度から10%、タッチポイントが20%増加。議論になっているのはレポートもさることながら、それを広める手法。HockeyStackはB2Bマーケティングの教育機関であるExit Fiveと手を組む。そしてExit Fiveのスタッフがこのレポートについての投稿をLinkedInで行う。これ自体はよくあることだけど、情報開示が十分じゃなかった。もう一つ顕著になったのがB2Bマーケティングの二極化で、一方はHockeyStackのような分析を重視する派閥。もうひとつがブランドマーケティングなどデータで可視化できない部分も重視する派閥。このレポートをめぐり二つの派閥の間で議論になったことが興味深い。(リンク)
2024年のGTM戦略を1枚のスライドで計画する
GTM(Go To Market)とはマーケティング戦略を組み立てるやり方の一つ。市場やICP(Ideal Customer Profile)ごとにGTM戦略を作る。この記事ではGTM戦略を作るうえでの8つのポイントと、それを1枚のスライドでまとめる方法をGTM Operating Systemとして提示している。その事例として2012年には顧客維持の問題に直面し、顧客維持率はわずか65%、年間収益の35%を失い、横ばい状態が続いていたHubspotがどのようにしてGTM Operating Systemでリテンションが向上し、1,500万ドルだった年間売上は4年間で2億7,000万ドルにまで成長とのこと。(リンク)
教科書を燃やせ:AIに関する議論
教科書はゲームのルールと、勝つために従わなければならない手順を教えてくれる。AIは基本的に人間よりも教科書を理解して高速に実行できる。教科書に従うことはAIに任せたほうがいい。一方で学生が本を読まなくなったという記事が話題に。また、10月10日号でも紹介したようにPearAIが別のオープンソースのコードをそのままパクッテY Combinatorから資金調達した。テストでいい点数を取るためにトルストイの小説を読む必要はないし、資金調達のためにゼロからアイデアを作る必要もない。そういうマインドセットになっていると指摘。(リンク)